調剤
「薬を調剤する」などのように使う「調剤」という言葉。
「調剤」は、音読みで「ちょうざい」と読みます。
「調剤」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「調剤」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
調剤の意味
「調剤」には次の意味があります。
・医師の指示によって薬剤を調合すること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「調剤」の類語としては「処方」があります。
「処方」は「処方箋を出す」のように、医師が病気の症状に応じて指示する薬の配合や使用方法を指す意味が含まれている言葉で、処方にもとづいて、薬を調合するのが「調剤」です。
「調合」は薬だけに限らず、香料や調味料を混ぜ合わせ、味や香りを出すといったように、より広い意味合いで用いられることがあります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・一人が実際に薬を調剤し、もう一人が間違いがないかどうかを確認して袋に入れるのである。
(出典:東野圭吾『白夜行』)
・あそこには雇人として薬剤師の免許をもつているものが二人もいるのですが、その時は主人自ら調剤したそうです。
(出典:浜尾四郎『殺人鬼』)
・薬局の窓口の上に、調剤済みの番号を告げる電光掲示板が設置されている。
(出典:安部公房『密会』)
・調剤室にも、医員の室にも、煙草が常に卓子の上に備へてある。
(出典:石川啄木『病院の窓』)
・Kもあの気むずかしい父のもとで調剤師で一生を送る決心を悲しくもしてしまったらしい。
(出典:有島武郎『生まれいずる悩み』)
類語
・処方(しょほう)
意味:医師が病気に応じて薬を配合すること。また、その薬の配合法。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・調合(ちょうごう)
意味:2種またはそれ以上のものを混ぜ合わせること。特に、薬などを決められた分量で配合すること。(出典:デジタル大辞泉)
・調薬(ちょうやく)
意味:薬を調合すること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・配剤(はいざい)
意味:薬を調合すること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・配合(はいごう)
意味:2種以上のものを組み合わせること。混ぜ合わせること。(出典:デジタル大辞泉)