表裏一体
「長所と短所は表裏一体である」などのように使う「表裏一体」という言葉。
「表裏一体」は、音読みで「ひょうりいったい」と読みます。
「表裏一体」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「表裏一体」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
表裏一体の意味
「表裏一体」には次の意味があります。
・相反するかに見える二つのものが、根本では密接につながっていること。(出典:大辞林 第三版)
「表裏」は「おもてとうら」、「一体」は「一つである状態」を意味しており、「表裏一体」は「二つのものの関係が、表と裏のように切り離せないこと」を意味します。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・その男の死と、金とが表裏一体であるとは、考えられないだろうか。
(出典:梶山季之『女の警察』)
・さらに、心理学的には自殺と殺人は表裏一体のものであると言える。
(出典:貴志祐介『黒い家』)
・それはまるでメビウスの輪のように表裏一体になってしまうのです。
(出典:横尾忠則『なぜぼくはここにいるのか』)
・大抵の場合、正義と残酷は微妙なところで表裏一体の関係にあるのだ。
(出典:内田康夫『平家伝説殺人事件』)
・あまりにも深い悲しみは、ときとして慈愛と表裏一体であるらしい。
(出典:三雲岳斗『カーマロカ 将門異聞』)
類語
・密接(みっせつ)
意味:関係の非常に深いこと。(出典:大辞林 第三版)
・一対(いっつい)
意味:二個で一組となるもの。(出典:大辞林 第三版)
・不可分(ふかぶん)
意味:密接に結びついていて、分けることができないこと。(出典:大辞林 第三版)
・相即不離(そうそくふり)
意味:互いに密接に関連していて離れないこと。(出典:デジタル大辞泉)
・渾然一体(こんぜんいったい)
意味:全体が溶けあって一つのものになること。(出典:大辞林 第三版)