薄幸
「薄幸の少女」などのように使う「薄幸」という言葉。
「薄幸」は、音読みで「はっこう」と読みます。
「薄幸」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「薄幸」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
薄幸の意味
「薄幸」には次の意味があります。
・幸せに恵まれないこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
言い換えると、「薄幸」は「幸せが遠ざかる運命にあること」を表します。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・しかし薄幸な女史は八年のちの二十八歳に夫に死別されたのである。
(出典:上村松園『税所敦子孝養図』)
・このところブームだし、まだ謎の部分の多い人物だし、何よりも薄幸の女流詩人というのがいい。
(出典:内田康夫『遺骨』)
・幾度かの恩赦によって、再び日の光を仰ぐ身となったが、薄幸のうちに死んでしまった。
(出典:長谷川時雨『明治美人伝』)
・彼女は薄幸そうな、貧血気味のまっ白な肌をした美少女だった。
(出典:大槻ケンヂ『グミ・チョコレート・パイン グミ編』)
・城に爆弾をしかけたものの、薄幸の住人たちには、なんの恨みもいだいていない。
(出典:ピアズ・アンソニイ『魔法の国ザンス1~カメレオンの呪文~』)
類語
・不幸(ふこう)
意味:幸福でないこと。また、そのさま。ふしあわせ。(出典:デジタル大辞泉)
・数奇(すうき)
意味:運命のめぐりあわせが悪いこと。また、そのさま。不運。(出典:デジタル大辞泉)
・因果(いんが)
意味:不幸。不運。ふしあわせ。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・不運(ふうん)
意味:不幸な運命。また、物事のまわりあわせが悪く、うまく行かないさま。非運。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・悲運(ひうん)
意味:運命が開けないこと。運がないこと。ふしあわせ。不運。(出典:デジタル大辞泉)