腰を据える
「腰を据えて物事に取り掛かる」などのように使う「腰を据える」という言葉。
「腰を据える」は、訓読みで「こしをすえる」と読みます。
「腰を据える」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「腰を据える」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
腰を据えるの意味
「腰を据える」には次の意味があります。
・他に気を移さないで落ち着いて一つの物事をする。また、ある場所にすっかり落ち着く。腰を落ち着ける。(出典:精選版 日本国語大辞典)
直接的に「腰を下げて構える。腰の重心を低くする。」という意味もありますが、そこかrくぁ派生した「じっくり落ち着いて物事を行う」という意味でよく使われます。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・今まではおちついて腰を据えていた彼も、銀をつかんで急に気が変った。
(出典:岡本綺堂『両国の秋』)
・そうなればもちろん、ここにじっと腰を据えてなどいられるわけはない。
(出典:施耐庵/駒田信二訳『水滸伝(三)』)
・冗談で言っているのかと思ったが、本気でここに腰を据えるつもりらしい。
(出典:茅田砂胡『デルフィニア戦記 第7巻 「コーラルの嵐」』)
・その軍のさらに先には、同じ台地に腰を据えた大坂本願寺が見えていた。
(出典:和田竜『村上海賊の娘 上巻』)
・どっしりと腰を据えてここに住むのだぞという気構えができてこない。
(出典:南木佳士『阿弥陀堂だより』)
類語
・腰を入れる(こしをいれる)
意味:本気になる。本気になって物事に取りかかる。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・落着き(おちつき)
意味:気持ちや態度が物事に動じないで、安定した状態にあること。また、そのような状態・態度。平静さ。(出典:デジタル大辞泉)
・胡坐をかく(あぐらをかく)
意味:その立場や状態にあっていい気になっている。ずうずうしくかまえる。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・悠然(ゆうぜん)
意味:物事に動じないでゆったりしているさま。ゆっくりとしたさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・どっしり
意味:落ち着きがあって重々しいさま。(出典:デジタル大辞泉)