肝を潰す
「唐突な行動に肝をつぶす」などのように使う「肝を潰す」という言葉。
「肝を潰す」は、「きもをつぶす」と読みます。
「肝を潰す」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「肝を潰す」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
肝を潰すの意味
「肝を潰す」には次の意味があります。
・非常に驚く。肝を消す。肝を減らす。肝を飛ばす。肝をひしぐ。(出典:精選版 日本国語大辞典)
この言葉における「肝」は「胆力、気力、精神力」という意味になります。
気力が失われてしまうほどびっくりすることを表します。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・父はぺたりと床に腰を落としてしばらく声も出ないほど肝を潰していた。
(出典:池上永一『テンペスト1 若夏の巻』)
・まるで暴行されて捨てられたとしか思えない娘の裸に老婆は肝を潰した。
(出典:池上永一『テンペスト2 花風の巻』)
・肝を潰したでしょうなあ、人間の手が地面から生えてたんですから。
(出典:柴田よしき『紫のアリス』)
・それを囲むようにして野次馬が、これも肝を潰したような顔を並べていた。
(出典:平岩弓枝『御宿かわせみ 32 十三歳の仲人』)
・村の人々もこの思ひがけない出来事に肝を潰して、挨拶の仕方もないやうであつた。
(出典:平出修『夜烏』)
類語
・驚く(おどろく)
意味:意外なことに出くわして、心に衝撃を受ける。びっくりする。感嘆する。(出典:デジタル大辞泉)
・吃驚(びっくり)
意味:突然のことや意外なことに一瞬おどろくさま。(出典:デジタル大辞泉)
・仰天(ぎょうてん)
意味:非常に驚くこと。たまげること。あきれかえること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・驚嘆(きょうたん)
意味:すばらしい出来事や、思いも及ばない物事に接して、おどろき感心すること。(出典:デジタル大辞泉)
・腰を抜かす(こしをぬかす)
意味:驚きや恐れのために立ち上がれなくなる。(出典:デジタル大辞泉)