肝を冷やす
「道路に子供がとびだして肝を冷やす」などのように使う「肝を冷やす」という言葉。
「肝を冷やす」は、「きもをひやす」と読みます。
「肝を冷やす」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「肝を冷やす」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
肝を冷やすの意味
「肝を冷やす」には次の意味があります。
・驚き恐れて、ひやりとする。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「肝を冷やす」をわかりやすく言うと、ヒヤヒヤするということを意味する慣用句になります。危険だったり衝撃をうけたり、恐がるような驚きが起きたときに使われる言葉です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・片輪が崖を越えそうになった一瞬には俺が肝を冷やしたが、誘拐犯側のドライバーも腕前は確かだった。
(出典:谷川流『7 涼宮ハルヒの陰謀』)
・九地建が一番肝を冷やしたのは、代執行の混雑の中で石地蔵の首が落ちたことであった。
(出典:松下竜一『砦に拠る』)
・川崎の工場街へ行く途中、繁華街を抜けるときに肝を冷やす場面があった。
(出典:奥田英朗『最悪』)
・肝を冷やすような一瞬の後、岩は地面に激突し、大きな土煙が上がった。
(出典:貴志祐介『新世界より』)
・総攻撃をして、そこの街の住民の肝を冷やしてやることも目的の一つだ。
(出典:小川一水,田中芳樹『レインボウ・プラネット 灼熱の竜騎兵シェアードワールズ』)
類語
・ひやり
意味:突然の出来事に驚いたり恐怖感を抱いたりするさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・冷や汗をかく(ひやあせをかく)
意味:はらはらする。ひやひやする。気が気でないようすにいう。(出典:デジタル大辞泉)
・危機一髪(ききいっぱつ)
意味:髪の毛1本ほどのごくわずかな差で危機におちいりそうな危ない瀬戸際。(出典:デジタル大辞泉)
・肝を潰す(きもをつぶす)
意味:非常に驚く。(出典:デジタル大辞泉)
・息を呑む(いきをのむ)
意味:おそれや驚きなどで一瞬息を止める。(出典:デジタル大辞泉)