粘着質
「粘着質な男」などのように使う「粘着質」という言葉。
「粘着質」は、音読みで「ねんちゃくしつ」と読みます。
「粘着質」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「粘着質」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
粘着質の意味
「粘着質」には次の意味があります。
・クレッチマーによる気質類型の一。ねばり強く、感情的な動きが少なく、保守的で、時に爆発的な感情放出を行う気質。(出典:デジタル大辞泉)
わかりやすく言うと「粘り強く、しつこい性質」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・そうかと思えば、先代の奴は、どんな粘着質な人かと思うくらい詳細だったし。
(出典:椹野道流『鬼籍通覧6 亡羊の嘆』)
・警視庁から来た中年の刑事は、粘着質な口のききかたをする男だった。
(出典:東野圭吾『嘘をもうひとつだけ』)
・そういう粘着質な性格こそ、権力の座に到達した彼の最大の武器であることを、ふたりは知らなかった。
(出典:保阪正康『東條英機と天皇の時代(上) 軍内抗争から開戦前夜まで』)
・灰色の目に激しい感情は窺うかがえないが、口の形にはまだ粘着質らしい傲慢さが残っている。
(出典:樋口有介『楽園』)
・しつこいというだけではない、狂気という言葉を思い出させる粘着質な音だった。
(出典:福井晴敏『終戦のローレライ(上)』)
類語
・執着(しゅうちゃく)
意味:ふかく思いこんで動かない心。執着して離れない一念。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・ねちねち
意味:動作、話し方、また、性格などがくどくてあっさりしないさまを表わす語。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・頑固(がんこ)
意味:他人の意見を聞こうとせず、かたくなに自分の考えや態度などを守る・こと(さま)。(出典:大辞林 第三版)
・しぶとい
意味:しつこくて強情である。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・頑な(かたくな)
意味:意地を張って自分の主張や態度を変えないさま。(出典:デジタル大辞泉)