稲荷
「稲荷寿司」などのように使う「稲荷」という言葉。
「稲荷」は「いなり」と読みます。
「稲荷」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「稲荷」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
稲荷の意味
「稲荷」には次の意味があります。
・狐の異名。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「稲荷」をわかりやすく言うと「狐」のことです。
もともと「稲荷」は「五穀を司る食物の神様」を意味しており、狐がこの神様の使いとされたところから「狐」を意味するようになったとされています。
また、「稲荷」は「稲荷寿司」の略としても使います。
具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・足早に稲荷に近づいたが、どういう訳か、少年達の姿はなくなっていた。
(出典:宇江佐真理『髪結い伊三次捕物余話 さんだらぼっち』)
・前栽には大きな石が積み重ねてあり、その上には稲荷様が祀まつってあった。
(出典:小出楢重『めでたき風景』)
・その三光さんこう稲荷の水の祭もほんのすこし前に過ぎたばかりだということであった。
(出典:北原白秋『木曾川』)
・稲荷の祠ほこらの傍には岡持おかもちを持った小厮こぞうと仮父おやかたらしい肥った男が話していた。
(出典:田中貢太郎『春心』)
・「稲荷の洞の木に行ったんだ」 なぜかは知らないが私は確信を抱いた。
(出典:高橋克彦『私の骨』)
類語
・狐狸(こり)
意味:キツネとタヌキ。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・稲荷寿司(いなりずし)
意味:煮しめた油揚げを袋状に開き、それに酢飯を詰めた食品。(出典:精選版 日本国語大辞典)