破滅
「身の破滅」などのように使う「破滅」という言葉。
「破滅」は、音読みで「はめつ」と読みます。
「破滅」とは、どのような意味の言葉でしょうか？
この記事では「破滅」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
破滅の意味
「破滅」には次の意味があります。
・人格、家、国、教説など、ある種の抽象的存在が、くずれて成り立たなくなること。また、そうなるようにすること。（出典：精選版 日本国語大辞典）
多くは、自分の身近なもの、例えば自分の人生や信じていたものなどが成り立たなくなるときに用いられます。
それに対して、国や大きな組織などが成り立たなくなる際には「滅亡」ということが多いです。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・医師の話では心配ないということだが、われわれにとっては破滅なのだ。
（出典：K.H.シェール,クラーク・ダールトン／松谷健二訳『宇宙英雄ローダン・シリーズ 2 銀河の神々のたそがれ』）
・それは私なのです、私があなたを身の破滅に引きこんでしまったのです!
（出典：ドストエフスキー／北垣信行訳『貧しき人びと』）
・わたしはその場にいて彼の破滅を目撃したいと、どれほど思ったことか!
（出典：E・R・バローズ『創元初訳版／金星シリーズ(全5巻) 3 金星の独裁者』）
・ただ一つ違うのは、毎年何千人かの母親が破滅させられるということだ。
（出典：レマルク／山西英一訳『凱旋門(上)』）
・これは彼の生涯中で、彼がまさに破滅しそうにみえた唯一の瞬間であった。
（出典：ロラン・ロマン『ベートーヴェンの生涯』）
類語
・滅亡（めつぼう）
意味：ほろびること。絶えてなくなってしまうこと。（出典：デジタル大辞泉）
・自滅（じめつ）
意味：自分のしたことが原因となって自分自身に悪い結果をもたらすこと。自分の失敗で敗れること。（出典：デジタル大辞泉）
・壊滅（かいめつ）
意味：すっかりだめになってしまうこと。組織などが総崩れになること。（出典：デジタル大辞泉）
・墓穴を掘る（ぼけつをほる）
意味：身を滅ぼす原因を自分から作ることのたとえ。（出典：デジタル大辞泉）
・死滅（しめつ）
意味：死に絶えること。死んで滅びてしまうこと。（出典：デジタル大辞泉）
