目の上の瘤
「うちの課の課長は目の上の瘤だ」などのように使う「目の上の瘤」という言葉。
「目の上の瘤」は、「めのうえのこぶ」と読みます。
「目の上の瘤」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「目の上の瘤」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
目の上の瘤の意味
「目の上の瘤」には次の意味があります。
・自分よりも力が上で、何かと目ざわり、邪魔になるもののたとえ。また、単に邪魔なものをいう場合もある。(出典:精選版 日本国語大辞典)
自分よりも立場が上の人に対して、目障りだけれども簡単にはどうにもならないことのを例えた言葉になります。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・そもそも侯爵にとってこの方は目の上の瘤ともいうべき存在でした。
(出典:茅田砂胡『デルフィニア戦記 第4巻』)
・これはただふだんから仲が悪く、目の上の瘤だなどという単純なものではない。
(出典:中井英夫『虚無への供物』)
・おそらくそれは大坂への開戦について目の上の瘤となる存在を除去するためであろう。
(出典:山田風太郎『忍法帖4 忍法八犬伝』)
・いくらペールゼンにとって自分が目の上の瘤だとしても、そこまで悪辣な手段を用いるわけがない。
(出典:茅田砂胡『デルフィニア戦記 第1巻 「放浪の戦士」』)
・梅津四傑と黒田との間は仇敵の関係であり、四人にとって黒田は目の上の瘤。
(出典:泡坂妻夫『亜愛一郎の転倒 (亜愛一郎シリーズ2)』)
・あの人は目の上の瘤のわたしを踏んづけたいのよ。
(出典:作者不詳/富士正晴訳『金瓶梅(下)』)
・むしろ、目の上の瘤が落ちて、ほっとするくらいのものである。
(出典:平岩弓枝『パナマ運河の殺人』)
・ゆゑに今後においても、支那に手を入れる国はみな日本といふものが目の上の瘤といふやうになるから、余程の注意をせなくてはならぬ。
(出典:出口王仁三郎『玉鏡』)