発露
「感情の発露」などのように使う「発露」という言葉。
「発露」は、音読みで「はつろ」と読みます。
「発露」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「発露」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
発露の意味
「発露」には次の意味があります。
・心の中にあるものや隠していたことがおもてに現れ出ること。(出典:デジタル大辞泉)
発露は、心のうちに秘めている感情や思いが自然と外に出るという意味と、犯した罪やよこしまな心がばれるという2つの意味を持っています。似た言葉に発揮がありますが、「発揮」が自らの意思で積極的な成果をあげたり、良い性質を出したりする場合に用いられるのに対し、「発露」は自然に、良い感情に限らずさまざまな感情が表に出るという点で異なります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・人の感情というものは各々のものですし、それを発露するのも個人の権利です。
(出典:五十嵐雄策『乃木坂春香の秘密(全16巻) 乃木坂春香の秘密 15』)
・鶴川の正義感は、発露せぬうちに、私の手で土に埋めてしまう必要があった。
(出典:三島由紀夫『金閣寺』)
・国民的伝統の上にこそ、強固な国民的美が発露されるのです。
(出典:柳宗悦『民芸の性質』)
・僧としての在り方に対する疑問として発露したのです。
(出典:京極夏彦『鉄鼠の檻』)
・同じ感情であっても、激しく発露させる人もいれば、内に秘めて隠してしまえる人もいる。
(出典:竜騎士07『ひぐらしのなく頃に 8 祭囃し編かけら&TIPS』)
類語
・露呈(ろてい)
意味:隠れていた事柄が表面に現れ出ること。(出典:デジタル大辞泉)
・顕示(けんじ)
意味:わかるように、はっきりと示すこと。(出典:デジタル大辞泉)
・表出(ひょうしゅつ)
意味:わかるように、はっきりと示すこと。(出典:デジタル大辞泉)
・体現(たいげん)
意味:思想・観念などの精神的な事柄を具体的なものとして形にあらわすこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・発現(はつげん)
意味:現れ出ること。(出典:デジタル大辞泉)