癇に障る
「話し方が癇に障る」などのように使う「癇に障る」という言葉。
「癇に障る」は、音読みで「かんにさわる」と読みます。
「癇に障る」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「癇に障る」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
癇に障るの意味
「癇に障る」には次の意味があります。
・腹だたしく思う。気に入らない。しゃくにさわる。(出典:精選版 日本国語大辞典)
癇に障るは気に入らないことがあり腹を立てている意味です。似た意味をもつ癪に障るは、腹を立てている様を表しており若干、意味が異なります。しかし近年、同じような意味として使われているため、それぞれの言葉に大きな違いはありません。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・女の子が何をしたのかはわかりませんが、何かが母の癇かんに障さわったんでしょう。
(出典:東野圭吾『赤い指』)
・それが犯人の癇に障るのか、低い唸り声のようなものが聞こえてくる。
(出典:畠中恵『百万の手』)
・間違いなく男の声ではあるものの、声のトーンが甲高かんだかいのも妙に癇かんに障さわった。
(出典:水野良『ロードス島戦記 2 炎の魔神』)
・それを雅龍が拒絶したのは、単に清美の眼差しが、女の癇かんに障ったからだ。
(出典:加門七海『203号室』)
・僕はその二人の態度がひどく癇かんに障る。
(出典:内田春菊『ぬけぬけと男でいよう』)
類語
・苛立つ(いらだつ)
意味:気持ちがいらいらして、じっとしていられなくなる。(出典:デジタル大辞泉)
・癪に障る(しゃくにさわる)
意味:腹が立つ。(出典:デジタル大辞泉)
・気に障る(きにさわる)
意味:いやな気持ちを起こさせる。感情を害する。(出典:デジタル大辞泉)
・頭に来る(あたまにくる)
意味:怒りや悲しみや驚きなどのために、頭に血がのぼる。かっとなる。のぼせる。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・烈火の如く(れっかのごとく)
意味:非常に激しく怒るさま。(出典:デジタル大辞泉)