疲労困憊
「徹夜続きで疲労困憊である」などのように使う「疲労困憊」という言葉。
「疲労困憊」は、「ひろうこんぱい」と読みます。
「疲労困憊」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「疲労困憊」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
疲労困憊の意味
「疲労困憊」には次の意味があります。
・ひどく疲れ苦しむこと。(出典:大辞林 第三版)
「疲労」は「つかれる」、「困憊」は「つかれ苦しむ」を意味する二字熟語であり、「疲労困憊」は、同じ意味の二字熟語を重ねて意味を強めた四字熟語です。
「憊」は一字だけで「疲れ果てる」という意味を持ち、「困」は「こまる」のほかに「苦しむ」という意味を持ちます。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・ 彼は顔を洗ったが、鏡に映っている自分の顔は疲労困憊の面相になっていた。
(出典:松本清張『火と汐』)
・刀馬は自分が疲労困憊のあまり、路傍に倒れているのに気がついた。(出典:山田風太郎『忍びの卍(まんじ)』)
・さすがにこの男も冬の荒れ海の水練に疲労困憊してゐたのである。
(出典:坂口安吾『わが血を追ふ人々』)
・哀しみの癒えるよう本気で取り組むから、疲労困憊するのだと思います。
(出典:麻生佳花『尼は笑う』)
・まるでフルマラソンでも走りきったかのような疲労困憊ぶりだ。
(出典:赤松中学『緋弾のアリア 第02巻』)
類語
・疲れ(つかれ)
意味:くたびれること。疲労。(出典:デジタル大辞泉)
・消耗(しょうもう)
意味:体力・気力などを使い果たすこと。 (出典:大辞林 第三版)
・疲弊(ひへい)
意味:心身が疲れて弱ること。(出典:デジタル大辞泉)
・衰弱(すいじゃく)
意味:(肉体などが)衰えて弱くなること(出典:大辞林 第三版)
・去勢(きょせい)
意味:人から反抗心や気力を奪うこと。 (出典:大辞林 第三版)