温情
「温情に満ちた眼差し」などのように使う「温情」という言葉。
「温情」は、音読みで「おんじょう」と読みます。
「温情」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「温情」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
温情の意味
「温情」には次の意味があります。
・あたたかみのある優しい心。思いやりのある寛大な心。(出典:デジタル大辞泉)
「温情に満ちた眼差し」は「優しい心に満ちた眼差し」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・七年前に病気で倒れた村井に対して、院長は温情すぎるという者もいた。
(出典:三浦綾子『氷点』)
・しかし彼のうちには深い温情の現われがあってクリストフはそれに心打たれた。
(出典:ロラン・ロマン『ジャン・クリストフ』)
・南雲のように戦場に温情を持ち込んで時間を失うようなことはしなかった。
(出典:森村誠一『ミッドウェイ』)
・その原稿を残して行ったことに、坂口大佐の好意と温情が感じられた。
(出典:高木俊朗『抗 命 インパールII』)
・これらの所に先生の温情と厭世観との結合した現われがあったようである。
(出典:和辻哲郎『夏目先生の追憶』)
類語
・恩情(おんじょう)
意味:めぐみ深い心。いつくしみの心。恩愛の情。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・愛情(あいじょう)
意味:相手をいとしく思う気持。人や物に対するあたたかい心。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・愛着(あいちゃく)
意味:なれ親しんだものに深く心が引かれること。あいじゃく。(出典:デジタル大辞泉)
・情愛(じょうあい)
意味:いつくしみ愛する気持ち。深く愛する心。なさけ。愛情。(出典:デジタル大辞泉)
・人情(にんじょう)
意味:人としての情け。他人への思いやり。(出典:デジタル大辞泉)