流儀
「仕事の流儀」などのように使う「流儀」という言葉。
「流儀」は、音読みで「りゅうぎ」と読みます。
「流儀」とはどのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「流儀」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
流儀の意味
「流儀」には次の二つの意味があります。
1 物事のやり方。
2 技術・芸能などで、その人や流派に伝わっている手法・様式。(出典:デジタル大辞泉)
それぞれの意や使い方については下記の通りです。
流儀の意味①「物事のやり方。」
「流儀」の一つ目の意味は「物事のやり方。」です。
「仕事の流儀」で「仕事のやり方」という意味になります。
また、この意味の「流儀」には、その人の生き方が反映されるため「生き様」という意味を含むことがあります。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・わしにはわし自身の判断というものがあり、それをわしの流儀で利用する。
(出典:ドイル/永井淳訳『毒ガス帯』)
・少しでも可能性が残っているのなら、それを潰しておくのがぼくの流儀だ。
(出典:西尾維新『クビシメロマンチスト 人間失格・零崎人識』)
・反対を表明しなかったのは、首相のいつもの流儀なのである。
(出典:半藤一利『聖断 天皇と鈴木貫太郎』)
・そこで、まるで田舎にいるように、自分流儀の暮しをしているのである。
(出典:モーパッサン/杉捷夫訳『シモンのパパ』)
・それは彼女流儀のいいかたで、要するに、感触の世界で生きたいのです。
(出典:色川武大『離婚』)
流儀の意味②「技術・芸能などで、その人や流派に伝わっている手法・様式。」
「流儀」の二つ目の意味は「技術・芸能などで、その人や流派に伝わっている手法・様式。」です。
わかりやすく言うと「田中流」や「鈴木流」などのような「○○流」という意味です。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・州一円には、そういう連中に教える田舎剣法の流儀が、三つあった。
(出典:司馬遼太郎『燃えよ剣 01 (上)』)
・第一、考えてみれば鑑極流などという流儀は聞いたこともない名前だった。
(出典:藤沢周平『隠し剣孤影抄』)
・どうせ剣を学ぶなら、そういう垢抜けた流儀を身につけたいと思うておった。
(出典:浅田次郎『壬生義士伝 上』)
・能楽愛好者の九十何パーセントがこの流儀に属しているのは無理もない。
(出典:夢野久作『能とは何か』)
・将軍家御流儀として天下のお留流は他流試合を厳しく禁じられていた。
(出典:光瀬龍『寛永無明剣』)