津々浦々
「全国、津々浦々」などのように使う「津々浦々」という言葉。
「津々浦々」は、訓読みで「つつうらうら」と読みます。
「津々浦々」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「津々浦々」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
津々浦々の意味
「津々浦々」には次の意味があります。
・全国いたるところの港や海岸。また、全国いたるところ。(出典:デジタル大辞泉)
「津々浦々」は、港を意味する「津」と、入り江や海岸を意味する「浦」から成り、「あらゆる港、あらゆる入り江・海岸」を意味します。そこから転じて、「全国の隅々にまで至ること」を示します。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・たった一人の警官が悪さしただけで、全国津々浦々の警察まで非難される。
(出典:佐竹一彦『よそ者』)
・私が生れた時、日本の津々浦々は既にこの異国の宗教の象徴を持っていた。
(出典:大岡昇平『野火』)
・そうだったのか、この人がイギリスの津々浦々に知れ渡っている有名な王室弁護士なのか。
(出典:クリスティ/一ノ瀬直二訳『秘密組織』)
・これは文字どおり全国津々浦々に大ヒットして、これで彼女はメジャー的存在になった。
(出典:色川武大『なつかしい芸人たち』)
・第二、第三の宮方の鯨波は、津々浦々から、鼓を鳴らして起って来よう。
(出典:吉川英治『私本太平記』)
類語
・遍く(あまねく)
意味:もれなくすべてに及んでいるさま。(出典:デジタル大辞泉)
・四方八方(しほうはっぽう)
意味:あらゆる方面。(出典:デジタル大辞泉)
・彼方此方(あちこち)
意味:いろいろの場所や方向をさす。(出典:デジタル大辞泉)
・其処彼処(そこかしこ)
意味:いろいろの場所や方向をさす。(出典:デジタル大辞泉)
・至る所(いたるところ)
意味:行く先先どこでも。(出典:デジタル大辞泉)