枚挙
「枚挙にいとまがない」などのように使う「枚挙」という言葉。
「枚挙」は、音読みで「まいきょ」と読みます。
「枚挙」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「枚挙」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
枚挙の意味
「枚挙」には次の意味があります。
・いちいち数え上げること。一つ一つ数えたてること。(出典:デジタル大辞泉)
「枚挙」でよく使われる、「枚挙にいとまがない」という言葉の「枚挙」は漢字で書くと「暇」や「遑」となり、いずれも「ひま」という意味です。つまり、「枚挙にいとまがない」は「たくさんありすぎて数えきれない」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・この二三ヶ月間に余が知れる将校の城下に斃れたる者は枚挙に遑あらず。
(出典:夏目漱石『趣味の遺伝』)
・枚挙にいとまがないほど幸之助から出された難問を具体化させてきた。
(出典:佐藤正明『陽はまた昇る 映像メディアの世紀』)
・必要とあらば武力を用いて国益を追求した例は枚挙に暇がないのだ。
(出典:田中芳樹『タイタニア3-旋風篇』)
・こういったパターンは、ユダヤ人の歴史では文字通り枚挙にいとまがない。
(出典:ベンダサン『日本人とユダヤ人』)
・棟方が人に故郷への熱烈な愛情を披瀝した例は、それこそ枚挙に遑がない。
(出典:長部日出『鬼が来た 棟方志功伝(上)』)
類語
・列挙(れっきょ)
意味:並べあげること。一つ一つ数えあげること。(出典:デジタル大辞泉)
・カウント
意味:数をかぞえること。また、その数。(出典:デジタル大辞泉)
・数える(かぞえる)
意味:数をかぞえること。また、その数。(出典:デジタル大辞泉)
・数え上げる(かぞえあげる)
意味:すべて数える。数えおわる。(出典:デジタル大辞泉)
・数え立てる(かぞえたてる)
意味:一つ一つ数える。列挙する。多く、よくないことについていう。(出典:デジタル大辞泉)