断定
「彼はそうであると断定した」などのように使う「断定」という言葉。
「断定」は、音読みで「だんてい」と読みます。
「断定」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「断定」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
断定の意味
「断定」には次の二つの意味があります。
1 物事にはっきりした判断をくだすこと。また、その判断。
2 文法で、ある事物に対して、何であるか、どんなであるかを判断することを表す言い方。(出典:デジタル大辞泉)
それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。
断定の意味①「物事にはっきりした判断をくだすこと。また、その判断。」
「断定」の一つ目の意味は「物事にはっきりした判断をくだすこと。また、その判断。」です。
言い換えると、ある物事に対して何かしら決定づける、そうであると言い切ることです。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
彼の死が不幸であるか幸福であるかは、今私にはとても断定はできない。
(出典:坂口安吾『長島の死』)
・でも、それだけでは中隊長が捕虜になっているとは断定できませんよね?
(出典:ロバート・アスプリン,P・J・ヘック『銀河おさわがせマネー』)
・警察は犯人を葉子と過去に何らかの繋つながりのある人物だと断定していた。
(出典:大石圭『自由殺人』)
・それは、相手の断定的な、というよりも圧しつけがましい云い方による。
(出典:松本清張『小説東京帝国大学(上)』)
類語
・決断(けつだん)
意味:意志をはっきりと決定すること。(出典:デジタル大辞泉)
・決定(けってい)
意味:物事をはっきりと決めること。物事がはっきりと決まること。また、その内容。(出典:デジタル大辞泉)
・判断(はんだん)
意味:物事の真偽・善悪などを見極め、それについて自分の考えを定めること。(出典:デジタル大辞泉)
・明断(めいだん)
意味:明快に判断すること。また、その判断。(出典:デジタル大辞泉)
断定の意味②「文法で、ある事物に対して、何であるか、どんなであるかを判断することを表す言い方。」
「断定」の二つ目の意味は「文法で、ある事物に対して、何であるか、どんなであるかを判断することを表す言い方。」です。
具体的には、文語では助動詞「なり」「たり」、口語では助動詞「だ」「です」や「である」「であります」などの語を文末につけることを言います。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・それが事実であるとはっきりしている場合には、断定の助動詞を使ってもよい。
・断定する場合、この文章では「です」「ます」で統一してください。
・「だ」や「である」という断定を使うと、とても主張が強い文章に感じる。
・確定していることと、まだわからないこともあるので、断定の文章にする場合には注意が必要です。
類語
・過去(かこ)
意味:文法で、ある時点(一般には現在)よりも以前の動作・状態を表す言い方。動詞の連用形に、文語では助動詞「き」「けり」、口語では助動詞「た」などを付けて言い表す。(出典:デジタル大辞泉)
・使役(しえき)
意味:文法で、ある行為を他人に行わせることを表す言い方。動詞に、文語では助動詞「す」「さす」「しむ」など、口語では助動詞「せる」「させる」「しめる」などを付けて言い表す。(出典:デジタル大辞泉)
・受け身(うけみ)
意味:文法で、主語が他からの動作・作用を受ける意を表す言い方。文語では、動詞の未然形に助動詞「る」「らる」(古くは「ゆ」「らゆ」)、口語では助動詞「れる」「られる」を付けて言い表す。(出典:デジタル大辞泉)
・希望(きぼう)
意味:文法で、あることの実現をのぞみ願うことを表す言い方。動詞に、文語では助動詞「たし」「まほし」、口語では助動詞「たい」などを付けて言い表す。(出典:デジタル大辞泉)