拝聴
「御高説を拝聴する」などのように使う「拝聴」という言葉。
「拝聴」は、音読みで「はいちょう」と読みます。
「拝聴」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「拝聴」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
拝聴の意味
「拝聴」には次の意味があります。
・聴くことをへりくだっていう語。つつしんで人の話などを聴くこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「聴く」の謙譲語で、立場が上の人の話などを聴くときに使うことが多いです。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・いままで拝聴させてたくせに、中途半端なときに出てっちゃったりする。
(出典:花村萬月『幸荘物語』)
・Tのとうとうと述べる説を拝聴していたが、結局よくのみ込めなかった。
(出典:池田満寿夫『尻出し天使』)
・御蔭で私もここへ来てから種々いろいろな先生方の話を拝聴することが出来た。
(出典:島崎藤村『千曲川のスケッチ』)
・だが、いつまでも膝に手をおいて拝聴している三人ではなかった。
(出典:大鹿卓『渡良瀬川』)
・あなたの演奏を拝聴できるものは何かが欠けているなどと思うものはありませんよ。
(出典:オースティン/伊吹知勢訳『高慢と偏見(上)』)
類語
・伺う(うかがう)
意味:「聞く」の謙譲語。拝聴する。お聞きする。(出典:デジタル大辞泉)
・拝承(はいしょう)
意味:聞くこと、承知することをへりくだっていう語。つつしんでうけたまわること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・承る(うけたまわる)
意味:「聞く」の謙譲語。謹んで聞く。拝聴する。(出典:デジタル大辞泉)
・謦咳に接する(けいがいにせっする)
意味:尊敬する人に、直接話を聞く。直接、お目にかかる。面会すること、会うことの敬称。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・清聴(せいちょう)
意味:他人が自分の話などを聞くことを敬っていう語。(出典:精選版 日本国語大辞典)