愚昧
「愚昧な者に苦労させられる」などのように使う「愚昧」という言葉。
「愚昧」は、音読みで「ぐまい」と読みます。
「愚昧」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「愚昧」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
愚昧の意味
「愚昧」には次の意味があります。
・ おろかで道理に暗いこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
「愚昧」を分かりやすくいうと、「物事をよく知らず、人として行うべき正しい行いができないさま」です。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・アシェンデンは人間という動物の愚昧さにある種の信頼さえおいていた。
(出典:モーム/篠原慎訳『諜報員アシェンデン』)
・そう云う機会を利用する事を知らないほど、の持主は愚昧ではありますまい。
(出典:森鴎外訳『諸国物語(下)』)
・考えて見ると目先のことよりは見えない根が大の愚昧者だ。
(出典:子母沢寛『父子鷹 下巻』)
・そして彼は、自分を愚昧だと考え、しかも安らかな微笑を浮べました。
(出典:豊島与志雄『土地に還る』)
・まるで、それが悪魔の護符であるやうな、愚昧な人の怖れであつた。
(出典:坂口安吾『島原の乱雑記』)
類語
・愚蒙(ぐもう)
意味:おろかで道理がわからないこと。(出典:デジタル大辞泉)
・愚鈍(ぐどん)
意味:無知で、まぬけなこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・蒙昧(もうまい)
意味:知識が不十分で道理にくらいこと。(出典:デジタル大辞泉)
・暗愚(あんぐ)
意味:物事の是非を判断する力がなく、愚かなこと。(出典:デジタル大辞泉)
・阿呆(あほう)
意味:愚かなこと。(出典:デジタル大辞泉)