悲痛
「悲痛な叫び」などのように使う「悲痛」という言葉。
「悲痛」は、音読みで「ひつう」と読みます。
「悲痛」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「悲痛」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
悲痛の意味
「悲痛」には次の意味があります。
・あまりに悲しくて心が痛むこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
「悲痛」とは、いたましいことや、あまりの悲しさや辛さに耐えられないほどであること。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・宮殿が燃えるのを見るよりももっと悲痛な思いをさせられることがある。
(出典:ユゴー/榊原晃三訳『九十三年』)
・それは深く沈んだ嗚咽の声だったかと思うと、悲痛な叫びだったりした。
(出典:イエイツ編/井村君江訳『ケルト妖精物語』)
・今にも嵐になりさうな空の下を悲痛に叩きつけられた巨人が歩いてゐた。
(出典:原民喜『鎮魂歌』)
・そして最後にあの悲痛な死のことを話して、それで話はおしまいにした。
(出典:モーム/中野好夫訳『月と六ペンス』)
・自分が悲痛な悲しみに打たれている、と相手に思わせたかったからだった。
(出典:モーム/北川悌二訳『人間の絆(上)』)
類語
・痛切(つうせつ)
意味:身にしみて強く感じること。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・切実(せつじつ)
意味:心に強く感じるさま。(出典:デジタル大辞泉)
・深刻(しんこく)
意味:考え・表現などが深いところにまで達していて重々しいこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・沈痛(ちんつう)
意味:深い悲しみや心配ごとに心を痛めること。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・哀切(あいせつ)
意味:非常に哀れでもの悲しいこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)