弱肉強食
「弱肉強食の世界」などのように使う「弱肉強食」という言葉。
「弱肉強食」は、音読みで「じゃくにくきょうしょく」と読みます。
「弱肉強食」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「弱肉強食」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
弱肉強食の意味
「弱肉強食」には次の意味があります。
・弱者が強者の犠牲になること。強い者が弱い者を餌食(えじき)にして栄えること。(出典:デジタル大辞泉)
韓愈「送浮屠文暢師序」による、弱い者の肉が強い者の食料となるという意が由来であり、厳しい大自然の摂理を表現したものです。
激しい競争環境下を「弱肉強食の世界」と表現することもあります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・子供の世界は純真という仮面の下に、弱肉強食の残酷な無法社会がある。
(出典:森村誠一『ホーム アウェイ』)
・そこには鳥や獣のような弱肉強食の法則が支配している。
(出典:水上勉『雁の寺・越前竹人形』)
・あまりに安易に人びとが弱肉強食のルールに酔っているのが私には不満だった。
(出典:開高健『パニック・裸の王様』)
・まったく弱肉強食の世の中というのは世知辛いものですよね。
(出典:田中ロミオ『人類は衰退しました-2』)
・ところが、この弱肉強食の戦国の世に、そのような弱体化した国を放っておくはずがない。
(出典:井沢元彦『日本史の叛逆者 私説・本能寺の変』)
類語
・優勝劣敗(ゆうしょうれっぱい)
意味:力の強い者が勝ち残り、劣っている者が負けること。(出典:デジタル大辞泉)
・自然淘汰(しぜんとうた)
意味:生物は自然の状況、環境に適したもののみが残り、そうでないものは滅びるということ。(出典:四字熟語を知る辞典)
・適者生存(てきしゃせいぞん)
意味:生存競争で環境に最も適したものだけが生き残って子孫を残しうること。(出典:デジタル大辞泉)
・勝てば官軍負ければ賊軍(かてばかんぐんまければぞくぐん)
意味:戦いに勝ったほうが正義になり、負けたほうが不義となる。道理はどうあれ強い者が正義者となるというたとえ。(出典:デジタル大辞泉)
・自然の摂理(しぜんのせつり)
意味:自然界を支配している法則。(出典:デジタル大辞泉)