帰途
「急いで帰途に就く」などのように使う「帰途」という言葉。
「帰途」は、音読みで「きと」と読みます。
「帰途」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「帰途」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
帰途の意味
「帰途」には次の意味があります。
・帰りみち。帰路。(出典:デジタル大辞泉)
類語としては「帰路」があります。
使い分け方としては、帰りであるというニュアンスを表現する場合は「帰路」が、帰り道の途中であることを示すニュアンスを表現する場合は「帰途」が使われます。
「帰り道」と比べるとやや硬さのある表現になります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・肩の小屋までの帰途二時間を頭に入れると、とてもそこまでは行けなかった。
(出典:新田次郎『孤高の人』)
・長い御滞在で帰途もおいそぎの折ではあろうが、御来駕を待ち申しておる。
(出典:吉川英治『新書太閤記』)
・一行は終列車で帰途についたが、その車中でまた小さな事件が起きた。
(出典:大鹿卓『渡良瀬川』)
・房吉が帰途についたという報をうけたので、一同は小遊峠に待ち伏せた。
(出典:坂口安吾『花咲ける石』)
・私はもう帰途にあの店の前を通りたくないんです。
(出典:泉鏡花『悪獣篇』)
類語
・帰路(きろ)
意味:帰り道。(出典:デジタル大辞泉)
・復路(ふくろ)
意味:かえりのみち。また、かえる時。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・家路(いえじ)
意味:わが家へ帰る道。(出典:デジタル大辞泉)
・帰り道(かえりみち)
意味:帰る途中の道。(出典:デジタル大辞泉)
・道すがら(みちすがら)
意味:道を行きながら。道の途中で。(出典:デジタル大辞泉)