好色
「好色な男」などのように使う「好色」という言葉。
「好色」は、音読みで「こうしょく」と読みます。
「好色」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「好色」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
好色の意味
「好色」には次の意味があります。
・色事の好きなこと。また、そのさま。色好み。(出典:デジタル大辞泉)
簡単に言い換えると、男の人だったら女好き、女の人だったら男好きであるという意味で、性的な欲望に奔放な人や態度、その様子を表す言葉です。
もとは漢語から来た言葉で、「好ましく美しい色」という意味でした。
この場合の「色」とは外見のことを表しており、そこから、容姿が美しい人のことを表す言葉でした。さらに、情事を好む女性や遊女のことを指す名詞としても使われていましたが、今ではほとんどその意味では使われなくなっています。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・あの好色で名高い秀吉は、お市の方を側室にと望んでいたのであろうか。
(出典:三浦綾子『細川ガラシャ夫人』)
・私は、彼が初めて訪れて来たとき妻の身体に這わせた好色の視線を決して忘れていなかった。
(出典:森村誠一『自選恐怖小説集 人間溶解』)
・小兵衛は好色でありながら、同時に女をこのように冷やかな目で見ている。
(出典:池波正太郎『剣客商売 8 狂乱』)
・遊女であった女と知っては、好色心の動くのも、男としては無理からぬことじゃて。
(出典:海音寺潮五郎『平将門 中巻)
・あたしが軽はずみの好色の念からあなたに言い寄ったとでもお思いなの?
(出典:太宰治『竹青』)
類語
・色好み(いろごのみ)
意味:情事を好むこと。また、その人。好色漢。(出典:デジタル大辞泉)
・助平(すけべい)
意味:色事を好むこと。また、そういう人や、そのさま。好き者。すけべえ。すけべ。(出典:デジタル大辞泉)
・漁食(ぎょしょく)
意味:次々に女を追い求めて情事にふけること。(出典:デジタル大辞泉)
・好き者(すきもの)
意味:好色な人。色好み。(出典:デジタル大辞泉)
・好色家(こうしょくか)
意味:色事の好きな人。すきもの。(出典:デジタル大辞泉)