奸計
「奸計をめぐらす」などのように使う「奸計」という言葉。
「奸計」は、音読みで「かんけい」と読みます。
「奸計」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「奸計」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
奸計の意味
「奸計」には次の意味があります。
・悪いはかりごと。悪だくみ。(出典:デジタル大辞泉)
「奸計をめぐらす」とは「あれこれと心の中で悪だくみをする」という意味です。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・ただ兄貴がこれから奸計にはめられたりしてはと思って、兄貴をさがしにきたのです。
(出典:施耐庵/駒田信二訳『水滸伝(四)』)
・奸計をめぐらして、復讐しようとつけ狙っている者がないとはいえない。
(出典:吉川英治『宮本武蔵』)
・考案者の不気味な奸計が隠されていたとしか考えられません。
(出典:江戸川乱歩『パノラマ島綺譚』)
・淀君は女の身で、こういう家康の奸計をさとらなかったのは迂闊だが、無理ならぬ点もあった。
(出典:五味康祐『刺客(せっかく)』)
・いくら無実だと叫んでも、彼は犯人の奸計を明かすわけにはゆかないのだから。
(出典:深谷忠記『タイム』)
類語
・手練(てれん)
意味:人をだましてあやつる技巧・方法。手管。(出典:デジタル大辞泉)
・虚々実々(きょきょじつじつ)
意味:相手の備えの堅いところを避け、すきをねらい、互いに計略や秘術の限りを尽くして戦うこと。虚実。(出典:デジタル大辞泉)
・謀略(ぼうりゃく)
意味:人をあざむくようなはかりごと。(出典:デジタル大辞泉)
・謀る(たばかる)
意味:計略をめぐらしてだます。たぶらかす。(出典:デジタル大辞泉)
・奸策(かんさく)
意味:人を陥れるためのはかりごと。わるだくみ。奸計。(出典:デジタル大辞泉)