契機
「契機となる出来事」などのように使う「契機」という言葉。
「契機」は、音読みで「けいき」と読みます。
「契機」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「契機」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
契機の意味
「契機」には次の意味があります。
・きっかけ。動機。(出典:デジタル大辞泉)
哲学者ヘーゲルが弁証法を論じる際に使った用語でもあります。
ここでの「きっかけ」や「動機」は、それがなくてはその後の展開もあり得なかった、というニュアンスも含みます。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・そして僕は、いつも人生の大きな飛躍の契機を恋によってして来たんだ。
(出典:佐多稲子『くれない』)
・二人は夏の事件を契機に、お互いに識り合うこととなったのであった。
(出典:乾くるみ『Jの神話』)
・耳に聴かれた音楽は魂の状態をより純粋にするための一つの契機にすぎない。
(出典:福永武彦『風土』)
・そこに超絶的なもの、すなわち神との出会いの契機があると考えていたのだ。
(出典:酒井健『バタイユ入門』)
・生れなかったはずの女の子が息子の犠牲を契機にして生れた。
(出典:小島信夫『アメリカン・スクール』)
類語
・瀬(せ)
意味:物事に出あうとき。機会。(出典:デジタル大辞泉)
・潮合(しおあい)
意味:物事をするのによい時。しお。しおどき。(出典:デジタル大辞泉)
・千載一遇(せんざいいちぐう)
意味:千年に一度しかめぐりあえないほどまれな機会。(出典:デジタル大辞泉)
・糸口(いとぐち)
意味:きっかけ。手がかり。(出典:デジタル大辞泉)
・転機(てんき)
意味:他の状態に転じるきっかけ。(出典:デジタル大辞泉)