堅忍不抜
「堅忍不抜の精神」などのように使う「堅忍不抜」という言葉。
「堅忍不抜」は、音読みで「けんにんふばつ」と読みます。
「堅忍不抜」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「堅忍不抜」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
堅忍不抜の意味
「堅忍不抜」には次の意味があります。
・つらいことも耐え忍んで、どんな困難にも心を動かさないこと。(出典:デジタル大辞泉)
「堅忍」は強い意志で我慢すること、「不抜」は固くて抜けないことを意味します。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・ぼくはね、この堅忍不抜な不幸な恋について、君には矛盾と思えることを説明してあげようと思っているんだ。
(出典:プレヴォ/鈴木豊訳『マノン・レスコオ』)
・そして、彼らの磐石にも似た堅忍不抜をささえているのは、その強い責任感である。
(出典:A・マクリーン『女王陛下のユリシーズ号』)
・しかし日本の国民性はこの点にかけては堅忍不抜で、多勢とともにならずいぶんいい辛抱をする。
(出典:柳田国男『雪国の春』)
・だが私が献身的なと言う意味は、たんにフランス的の勇猛のみでなくスペイン風の堅忍不抜をも含んでいるのです。
(出典:スタンダール/大久保和郎訳『赤と黒(下)』)
・彼は強い感情家であるとともに、非常な空想家であったが、堅忍不抜な性質が彼を若い人間にありがちな堕落におちいらせなかった。
(出典:プーシキン・アレクサンドル・セルゲーヴィチ『世界怪談名作集』)
類語
・志操堅固(しそうけんご)
意味:志をかたく守って変えないこと。(出典:四字熟語を知る辞典)
・確乎不抜(かっこふばつ)
意味:物や考え、意志などがしっかりして、動じない様子。安定して動かない様子。(出典:四字熟語を知る辞典)
・百折不撓(ひゃくせつふとう)
意味:何回失敗しても志をまげないこと。(出典:デジタル大辞泉)
・不撓不屈(ふとうふくつ)
意味:どんな困難にあっても決して心がくじけないこと。(出典:デジタル大辞泉)