唖然
「あまりのことに唖然とする」などのように使う「唖然」という言葉。
「唖然」は、音読みで「あぜん」と読みます。
「唖然」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「唖然」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
唖然の意味
「唖然」には次の意味があります。
・思いがけない出来事に驚きあきれて声も出ないさま。あっけにとられるさま。(出典:デジタル大辞泉)
予想外のことに接して非常に驚き、言葉を失うようすを言います。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・がそこへひと足入れたとたんに私を唖然たらしめた一人の将校があった。
(出典:ドストエフスキー/中村融訳『地下生活者の手記』)
・受話器のうえに手をおいたまま、金田一耕助はしばらく唖然としていた。
(出典:横溝正史『扉の影の女 v0.9』)
・秋場文作は唖然として、十年前に何度かの交渉をもった女を見つめた。
(出典:松本清張『危険な斜面』)
・ドアの外から聞こえて来た声は、常市を唖然とさせるに充分だった。
(出典:赤川次郎『天使に似た人』)
・至極当然といった口調で言われたため、大垣はしばらく唖然としていた。
(出典:筒井康隆『大いなる助走』)
類語
・絶句(ぜっく)
意味:話や演説の途中で言葉に詰まること。(出典:デジタル大辞泉)
・驚愕(きょうがく)
意味:非常に驚くこと。(出典:デジタル大辞泉)
・仰天(ぎょうてん)
意味:ひどくびっくりすること。(出典:デジタル大辞泉)
・愕然(がくぜん)
意味:非常に驚くさま。(出典:デジタル大辞泉)
・呆気(あっけ)
意味:(多く「あっけにとられる」の形で)意外な事に出会い、驚きあきれる状態。(出典:デジタル大辞泉)