唐変木
「この唐変木め」などのように使う「唐変木」という言葉。
「唐変木」は、音読みで「とうへんぼく」と読みます。
「唐変木」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「唐変木」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
唐変木の意味
「唐変木」には次の意味があります。
・気のきかない人物、物分かりの悪い人物をののしっていう語。(出典:デジタル大辞泉)
「唐変木」の語源は、古来中国の唐から伝わった変わった木彫りの人形や、遣唐使が持ち帰った変な木などが由来とされています。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・こっちは大事な商売をほったらかして来ているんだ。唐変木め。ばかばかしいのを通り越して腹が立ちます。(出典:太宰治『黄村先生言行録』)
・愛想がない生意気な唐変木の若造だと思ってた。けど、そうじゃねえ。(出典:縞田理理『霧の日にはラノンが視える3』)
・お前さんにしろ、定公にしろ、この店は、唐変木の寄り合いさ。(出典:林不忘『巷説享保図絵』)
・あの唐変木はまるで、芸を仕込んだ猿がどんな演技を見せるかを観察する猿回しのような目でこちらを見ているのだ。(出典:鈴木大輔『おあいにくさま二ノ宮くん 1』)
・不思議な世界だな、ここは。予想通り、ハルヒはまたまた唐変木なことを言い出した。(出典:谷川流『3 涼宮ハルヒの退屈』)
類語
・木偶坊(でくのぼう)
意味:役に立たない者。役立たずの者をののしっていう語。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・頓痴気(とんちき)
意味:とんま。まぬけ。人をからかい、ののしっていう語。(出典:デジタル大辞泉)
・抜け作(ぬけさく)
意味:間抜けな人をあざけっていう語。(出典:デジタル大辞泉)
・表六玉(ひょうろくだま)
意味:まぬけな人。愚か者。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・朴念仁(ぼくねんじん)
意味:無口で愛想のない人。また、がんこで物の道理のわからない人。わからずや。(出典:デジタル大辞泉)