呂律
「呂律がまわらない」などのように使う「呂律」という言葉。
「呂律」は、音読みで「ろれつ」と読みます。
「呂律」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「呂律」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
呂律の意味
「呂律」には次の意味があります。
・ものを言う時の調子。ことばの調子。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「呂律」をわかりやすく言うと、口調や言葉の具合のことです。
「呂律」はもともと「りょりつ」と読み、「呂」も「律」も中国の雅楽の用語でしたが、転じて「ろれつ」と読むようになり、「言葉の調子」を意味するようになりました。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・顔色も呂律もいつも通りなのでそうは見えないが、まともな思考ができていないのか。
(出典:米澤穂信『古典部シリーズ2 愚者のエンドロール』)
・泣き声になっているために呂律のはっきりしない言葉が、浦川の耳に入ってきた。
(出典:川上宗薫『赤い夜』)
・酒が入った顔をして、呂律は回らなかったが、体は固くしゃんとしていた。
(出典:小川国夫『逸民』)
・だんだんと伸二の呂律が回らなくなってきているのが、はっきりとわかる。
(出典:友野詳,高井信,山本弘『妖魔夜行 鳩は夜に飛ぶ』)
・うまく呂律が回らないのを、意志の力で賢明に御している印象があった。
(出典:小野不由美『屍鬼(上)』)
類語
・口調(くちょう)
意味:ものの言い方のようす。声の出し方や言葉の使い方などに表れた特徴。(出典:デジタル大辞泉)
・調子(ちょうし)
意味:言葉の表現のぐあい。音声の強弱や、文章などの言い回し。口調。語調。(出典:デジタル大辞泉)
・語勢(ごせい)
意味:話したり書いたりするときの言葉の勢い。語気。語調。(出典:デジタル大辞泉)
・音色(ねいろ)
意味:発音体の違い、あるいは同じ発音体でも音の出し方によって生じる、音の感覚的な特性。(出典:デジタル大辞泉)
・声遣(こわづかい)
意味:声のつかい方。物を言う様子。口調。こえづかい。こわざま。(出典:精選版 日本国語大辞典)