別段
「別段の努力」などのように使う「別段」という言葉。
「別段」は、音読みで「べつだん」と読みます。
「別段」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「別段」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
別段の意味
「別段」には次の意味があります。
・特に異なること。特別・格別なこと。(出典:デジタル大辞泉)
「別段」を副詞として使う場合、あとに打消しの語を伴って用いることで「特にとりたてて言うほどではないさま。」の意味になります。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・そんなわけで、私は彼女を台所の諸道具類と別段の区別もつけてもいなかった。
(出典:小出楢重『めでたき風景』)
・しかし峻一はそれらの光景に対しても別段の感慨も抱きはしなかった。
(出典:北杜夫『楡家の人びと (下)』)
・この事件を研究しなければならない別段の理由でもあるのかね。
(出典:三上於菟吉『グローリア・スコット号』)
・彼は別段、戦争に協力するやうな一行の煽動的な文章も書いてはゐない。
(出典:坂口安吾『通俗と変貌と』)
・それは別段な変化ではなかったが、女のしぐさに特別な意味があった。
(出典:松本清張『危険な斜面』)
類語
・格段(かくだん)
意味:物事の程度が普通をはなはだしく超えていること。(出典:デジタル大辞泉)
・格別(かくべつ)
意味:普通の場合とは程度・事柄が違っていること。(出典:デジタル大辞泉)
・特別(とくべつ)
意味:他との間に、はっきりした区別があること。(出典:デジタル大辞泉)
・一際(ひときわ)
意味:他と比べて特に目立っているさま。(出典:デジタル大辞泉)
・特段(とくだん)
意味:特別。格段。(出典:デジタル大辞泉)