判断
「善悪の判断」などのように使う「判断」という言葉。
「判断」は、音読みで「はんだん」と読みます。
「判断」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「判断」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
判断の意味
「判断」には次の四つの意味があります。
1 物事の真偽・善悪などを見極め、それについて自分の考えを定めること。
2 吉凶を見分けること。(出典:デジタル大辞泉)
それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。
判断の意味①「 物事の真偽・善悪などを見極め、それについて自分の考えを定めること。 」
「判断」の一つ目の意味は「 物事の真偽・善悪などを見極め、それについて自分の考えを定めること。 」です。
「価値の判断」で「物の価値の良し悪しについて考えを決めること」というような意味になります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・しかしどんな事情があったかを判断すべき材料は今のところ一つもない。
(出典:寺田寅彦『函館の大火について』)
・これはこの種の方法による比較の価値を判断する際に参考になると思う。
(出典:寺田寅彦『比較言語学における統計的研究法の可能性について』)
・私の血はどんどんと頭へ逆流して物の判断もつかないようになりました。
(出典:大倉燁子『魂の喘ぎ』)
・そこで僕は藤田さんは他殺されたのだと判断しました。
(出典:小酒井不木『自殺か他殺か』)
類語
・見解(けんかい)
意味:ある物事についての価値判断や評価。意見。また、広く基本的なものの見方。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・判定(はんてい)
意味:物事を判別して決定すること。また、その決定。(出典:デジタル大辞泉)
・評価(ひょうか)
意味:善悪、美醜などそのものの価値を定めること。また、その価値。価値があるとすることをもいう。(出典: 精選版 日本国語大辞典)
・見解(けんかい)
意味:ある物事についての価値判断や評価。意見。また、広く基本的なものの見方。(出典:精選版 日本国語大辞典) )
判断の意味②「 吉凶を見分けること。 」
「判断」の二つ目の意味は「 吉凶を見分けること。」です。
占いなどで将来の成り行きを予言する際に用います。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・そうして自分の未来を売卜者の八卦に訴えて判断して見る気になった。
(出典:夏目漱石『彼岸過迄』)
・その仕方は人に一定の文字を書かせ、その筆跡を見てその人の運命を判断するのである。
(出典:井上円了『迷信と宗教』)
・昔の占いに墨色判断というのがあります、私は一度見てもらったことがあります。
(出典:小出楢重『楢重雑筆』)
・互に顔を見合せた彼らは、相手の人相で自分の運命を判断した。
(出典:夏目漱石『道草』)
類語
・占い(うらない)
意味:人の運勢、物事の吉凶、将来の成り行きを判断・予言すること。(出典:デジタル大辞泉)
・卜する(ぼくする)
意味:うらなう。うらなって、よしあしを判断する。(出典:デジタル大辞泉)
・相する(そうする)
意味:物事の姿・ありさまなどを見て、そのよしあし・吉凶などを判断する。(出典:デジタル大辞泉)