冠水
「冠水被害」などのように使う「冠水」という言葉。
「冠水」は、音読みで「かんすい」と読みます。
「冠水」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「冠水」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
冠水の意味
「冠水」には次の意味があります。
・洪水などで田畑や作物が水をかぶること。(出典:デジタル大辞泉)
「冠水」は、土地の上に水が溜まって土地が水面下に沈む様子を表します。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・雨で冠水した道路がこれほど歩きにくく、危険なものだとは思っていなかった。
(出典:宮部みゆき『龍は眠る』)
・嵐はますます勢いをまし、一九時には、仮皇宮前の道路が冠水した。
(出典:田中芳樹『銀河英雄伝説 10 落日篇』)
・冠水すると米は発芽して駄目になると峰岸君が言っていたが、これは私にはよく分らぬが、かなりの被害なのであろう。
(出典:伊藤整『太平洋戦争日記(二)』)
・これほど冠水地域の拡大が速いのは、異例のことであった。
(出典:夢枕獏『神々の山嶺 下』)
・冠水芋というのも配給になって、これは水浸しになった畠で取れたイモである。
(出典:吉行淳之介『贋食物誌』)
類語
・水浸し(みずびたし)
意味:すっかり水につかること。(出典:デジタル大辞泉)
・浸水(しんすい)
意味:水につかること。水が入り込むこと。(出典:デジタル大辞泉)
・沈水(ちんすい)
意味:水に沈むこと。(出典:デジタル大辞泉)
・滲水(しんすい)
意味:水がしみこむこと。(出典:デジタル大辞泉)
・水害(すいがい)
意味:洪水・高波などによって受ける被害。(出典:デジタル大辞泉)