先手必勝
「先手必勝である」などのように使う「先手必勝」という言葉。
「先手必勝」は、音読みで「せんてひっしょう」と読みます。
「先手必勝」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「先手必勝」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
先手必勝の意味
「先手必勝」には次の意味があります。
・ゲームの理論で、後手のどのような手に対しても先手が手をうまく選ぶことにより勝てるような状況のこと。一般に、先に行動を起こす方が必ず勝つ、という意でも用いる。(出典:四字熟語を知る辞典)
語源は囲碁や将棋用語の「先手」であり、先手の方が基本的に有利になることが多いことから、先に始めた方が勝つという意味で一般的に使われます。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・攻撃第一主義の日本海軍は、空母同士の対決が先手必勝であることを自ら証明しておきながら偵察を軽視していた。(出典:森村誠一『ミッドウェイ』)
・剣術の真剣勝負における極意は先手必勝。(出典:広崎悠意『高機動幻想ガンパレード・マーチ』)
・猿人たちが根棒を振り上げ、犬歯をむき出して雄叫びを上げている最中に、先手必勝とばかりにシリカは先頭の一匹に向かって地を蹴った。(出典:九里史生『SAO-Web-外伝1 黒の剣士』)
・距離は十三間ほど。先手必勝とばかりに内藤が叫んだ。(出典:町田康『パンク侍、斬られて候』)
・「こうなったら先手必勝だね」葉月は言った。「バレる前に、こっちから校長に謝っちまおう」 いかにも小細工の嫌いな葉月らしい発想だった。(出典:山本弘『神は沈黙せず』)
類語
・早い者勝ち(はやいものがち)
意味:人より先にした者が利益を得るということ。(出典:デジタル大辞泉)
・先手を打つ(せんてをうつ)
意味:相手の機先を制して優位に立つ。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・出し抜く(だしぬく)
意味:他人のすきに乗じたり、あざむいたりして、自分が先に事をなす。(出典:デジタル大辞泉)
・抜け駆け(ぬけがけ)
意味:人を出し抜いて、物事を行うこと。(出典:デジタル大辞泉)
・先んずれば人を制す(さきんずればひとをせいす)
意味:人よりも先にものごとを行えば、有利な立場に立つことができる、という教え。(出典:故事成語を知る辞典)