倹約
「倹約家」などのように使う「倹約」という言葉。
「倹約」は、音読みで「けんやく」と読みます。
「倹約」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「倹約」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
倹約の意味
「倹約」には次の意味があります。
・むだを省いて出費をできるだけ少なくすること。また、そうするさま。(出典:デジタル大辞泉)
「倹約」と似た言葉に「節約」がありますが、「節約」は電気や時間などにも用いられるのに対して、「倹約」はお金に対してのみ用いられます。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・そうとも知らず、わずかの車賃を倹約するつもりで我慢して歩いて行った。
(出典:寺田寅彦『病室の花』)
・倹約家の彼女がこれだけの金をひとりで遊びなどに費うはずもない。
(出典:松本清張『馬を売る女』)
・養子は自分の代で財産を減らすわけにいかないから何事にも倹約を心がける。
(出典:松井今朝子『辰巳屋疑獄』)
・倹約するためにわたしたちは荒物屋で買ったゆで卵と、パンを食べた。
(出典:マロ・エクトール・アンリ『家なき子』)
・一年に二度か三度しか著ないやうな著物を一枚倹約したら十冊や二十冊の書物を買ふ事は出来る。
(出典:内田魯庵『家庭の読書室』)
類語
・節約(せつやく)
意味:むだ遣いをやめて切りつめること。(出典:デジタル大辞泉)
・節用(せつよう)
意味:費用や労力を節約すること。(出典:デジタル大辞泉)
・質素(しっそ)
意味:贅沢でなく、つつましい・こと(さま)。 (出典:大辞林 第三版)
・エコノミー(えこのみー)
意味:節約。倹約。また、経済的であるさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・安上がり(やすあがり)
意味:安い値段で、でき上がること。費用が安く済むこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)