余裕
「周りを見る余裕もない」などのように使う「余裕」という言葉。
「余裕」は、音読みで「よゆう」と読みます。
「余裕」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「余裕」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
余裕の意味
「余裕」には次の意味があります。
・余りがあってゆたかであること。ありあまること。また、ゆったりとしていること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
わかりやすく言えば「ゆとり」のことです。
必要以上に余りがあることや、心にゆとりがあることなどを意味します。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・いま出発すれば、余裕を持ってぼくは空港に到着することが出来る。
(出典:片岡義男『頬よせてホノルル』)
・彼女にはそれほどかれに注意を払っている余裕はなかった。
(出典:C・L・ムーア『N・W・スミス&ジレル・シリーズ(全4巻) 処女戦士ジレル 暗黒神のくちづけ』)
・しまったと思う余裕もなかった。
(出典:吉川英治『私本太平記』)
・この余裕ある私の学生生活が私を思いも寄らない境遇に陥し入れたのです。
(出典:夏目漱石『こころ』)
・こうした落ち付きのない間にも、私はまだ静かに坐る余裕をもっていた。
(出典:夏目漱石『こころ』)
類語
・余力(よりょく)
意味:余った力。まだ他のことをなし得る力。ゆとり。余裕。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・ゆったり
意味:窮屈でなく、ゆとりのあるさまを表わす語。ゆるやかなさま。たっぷり。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・冷静(れいせい)
意味:感情に動かされることなく落ち着いていて物事に動じないこと。心静かなこと。また、そのさま。沈着。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・容易(ようい)
意味:わけなくできる。何でもない。むずかしくない。容易である。やさしい。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・緩い(ゆるい)
意味:落ち着いている。のんびりしていて好ましい。(出典:デジタル大辞泉)