体言
「体言止めで詩を書く」などのように使う「体言」という言葉。
「体言」は、音読みで「たいげん」と読みます。
「体言」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「体言」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
体言の意味
「体言」には次の意味があります。
・単語を文法上の性質から分類したものの一。自立語の中で、活用がなく、主語となることのできるもの。品詞より上位の概念を表すために用いられ、一般に名詞・代名詞の2品詞に細分される。なお、学説により、名詞・代名詞・数詞の3品詞に細分することもあり、また、形容動詞を認めずに、その語幹に相当するものを体言に含めることもある。(出典:デジタル大辞泉)
名詞・代名詞・数詞のことを意味します。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・けれども、活動力の無い点から見て、当然抽象的の体言とすべきである。
(出典:折口信夫『日本品詞論』)
・それは「用言の語根は体言的の意味あひをもつてゐる」といふことである。
(出典:折口信夫『用言の発展』)
・のみならず、両作品とも体言止めである点まで共通している。
(出典:久保田正文『百人一首の世界』)
・熟語とならなくても、明かに体言の職能を示して居るのである。
(出典:折口信夫『熟語構成法から観察した語根論の断簡』)
・この庭園は数代前の王によって造られ、それ以降金波宮の豊かさを体言しているとまで言われている庭園だ。
(出典:同人『十二国記』)
類語
・品詞(ひんし)
意味:文法上の職能によって類別した単語の区分け。国文法ではふつう、名詞・代名詞・動詞・形容詞・形容動詞・連体詞・副詞・接続詞・感動詞・助動詞・助詞の11品詞に分類する。分類については、右のうち、形容動詞を認めないものや、右のほかに数詞を立てるものなど、学説により異同がある。(出典:デジタル大辞泉)
・用言(ようげん)
意味:単語を文法上の性質から分類したものの一。自立語の中で、活用があるもの。一般に動詞・形容詞・形容動詞の3品詞に細分される。(出典:デジタル大辞泉)
・名詞(めいし)
意味:品詞の一つ。事物の名を表わす自立語。国語では活用がなく、格助詞を伴うことによって各種の格に立つ。西欧語のような、性・格・数による語形変化がなく、また、固有名詞・普通名詞・集合名詞などの別は、文法上では必要がない。学説により代名詞を含め、また、代名詞とともに体言と総称する。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・代名詞(だいめいし)
意味:品詞の一。自立語のうち、特定または一般の名称を用いず、人・事物・場所・方向などを直接に指示する語。人称代名詞・指示代名詞に大別される。(出典:デジタル大辞泉)
・動詞(どうし)
意味:国語の品詞の一。事物の動作・作用・状態・存在などを表す語で、形容詞・形容動詞とともに用言に属する。活用のある自立語で、文中において単独で述語になりうる。その言い切りの形は、一般にウ段の音で終わるが、文語のラ行変格活用の語に限り、「り」とイ段の音で終わる。口語の動詞には、五段・上一段・下一段・カ行変格・サ行変格の5種類の活用形式があるが、文語の動詞には、四段・上二段・下二段・上一段・下一段・カ行変格・サ行変格・ナ行変格・ラ行変格の9種類の活用形式がある。(出典:デジタル大辞泉)