企てる
「陰謀を企てる」などのように使う「企てる」という言葉。
「企てる」は、訓読みで「企てる」と読みます。
「企てる」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「企てる」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
企てるの意味
「企てる」には次の意味があります。
・計画を立てる。計画を試みる。または、実行しようとする。(出典:デジタル大辞泉)
「企てる」を分かりやすくいうと「事前に計画・作戦を立て、その通りにものごとを進める」ということです。
事前に立てる計画・作戦は悪いことだけでなく、良いことにも使われます。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・そこで幕府のみならず民間にもこの貿易を企てるものが輩出したのである。
(出典:和辻哲郎『鎖国日本の悲劇 (後編)』)
・たまたま自分とそっくりの男を見つけてアリバイ工作を企てる。
(出典:阿刀田高『空想列車(上)』)
・その夜からかれらは復仇を企てるべきだったが、別の道をえらんだ。酒色に沈湎した。
(出典:司馬遼太郎『燃えよ剣 1 (上)』)
・警備兵はいるかもしれないが、よもや逃亡を企てる者があろうとは思っていないだろう。
(出典:ヨーヴィル『ドラッケンフェルズ』)
・否殆んど総ての文学者はモラルの追求の名に於て幸福の探究を企てる。
(出典:戸坂潤『道徳の観念』)
類語
・企む(たくらむ)
意味:よくないことを計画する。もくろむ。(出典:デジタル大辞泉)
・謀る(はかる)
意味:計略をめぐらしてだます。たぶらかす。(出典:デジタル大辞泉)
・企画(きかく)
意味:ある事を行うために計画をたてること。(出典:デジタル大辞泉)
・企図(きと)
意味:あることをくわだてること。また、その内容。もくろみ。(出典:デジタル大辞泉)
・仕組む(しくむ)
意味:工夫して物事を組み立てる。内々に計画を立てる。(出典:デジタル大辞泉)