中庸
「中庸を心がける」などのように使う「中庸」という言葉。
「中庸」は、音読みで「ちゅうよう」と読みます。
「中庸」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「中庸」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
中庸の意味
「中庸」には次の意味があります。
・かたよることなく、常に変わらないこと。過不足がなく調和がとれていること。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
どこかひとつに与せず、ちょうど真ん中であることを言います。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・不思議に伊香保といふ所は、何から何まで女性的であり中庸的である。
(出典:萩原朔太郎『石段上りの街』)
・これに対して常識のもっている大きな徳は中庸ということである。
(出典:三木清『人生論ノート』)
・できすぎの事態というのは、中庸がなく、右か左の原因しかない。
(出典:富野由悠季『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ(下)』)
・そこについては、ほどほどの中庸でいいのではないだろうか。
(出典:西尾維新『少女不十分』)
・小寺は中庸で、これはどちらでも柔軟に対応できるということらしい。
(出典:林亮介『和風Wizardry純情派 1』)
類語
・公平(こうへい)
意味:すべてのものを同じように扱うこと。判断や処理などが、かたよっていないこと。(出典:デジタル大辞泉)
・中間(ちゅうかん)
意味:思想や性質・程度などが両極端のどちらでもないこと。(出典:デジタル大辞泉)
・中立(ちゅうりつ)
意味:対立するどちらの側にも味方しないこと。また、特定の思想や立場をとらず中間に立つこと。(出典:デジタル大辞泉)
・調和(ちょうわ)
意味:全体がほどよくつりあって、矛盾や衝突などがなく、まとまっていること。(出典:デジタル大辞泉)
・適正(てきせい)
意味:適当で正しいこと。また、そのさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)