不急
「不要不急」などのように使う「不急」という言葉。
「不急」は、音読みで「ふきゅう」と読みます。
「不急」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「不急」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
不急の意味
「不急」には次の意味があります。
・急を要しないこと。今すぐでなくてもよいこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
急いでする必要が無いことを意味します。
「不要不急」で「それほど重要でなく、急いでもいないこと」という意味の四字熟語になります。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・良書でも不急のものは許可しない、と新聞に出ている。
(出典:伊藤整『太平洋戦争日記(二)』)
・不急の敬老行事をやる理由はないと一蹴すれば足りる。
(出典:藤沢周平『漆(うるし)の実のみのる国(下)』)
・シャーベットなどというオツなものは、不急品になってしまったのか。
(出典:古川緑波『甘話休題』)
・少し心外であったが、どうせ演芸なんて不要不急のことである。
(出典:胡桃沢耕史『黒パン俘虜記』)
・配電が停止された場合、焼却炉のような不急不要の場所への送電はカットされる。
(出典:五十嵐貴久『TVJ』)
・昭和十九年後半には一般の人々の不急旅行の全面禁止令が出された。
(出典:吉村昭『東京の戦争』)
・また不急学校整理、軽事務に男子の使用禁止等である。
(出典:伊藤整『太平洋戦争日記(一)』)
・今度「不急出版物一時停止」ということになりましたから。
(出典:宮本百合子『獄中への手紙』)