不吉
「不吉な知らせ」などのように使う「不吉」という言葉。
「不吉」は、音読みで「ふきつ」と読みます。
「不吉」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「不吉」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
不吉の意味
「不吉」には次の意味があります。
・縁起が悪いこと。不運の兆しがあること。また、そのさま。不祥。(出典:デジタル大辞泉)
「不吉」の意味をわかりやすく説明すると、「悪いことや良くないことが起こりそうな」という意味があります。例えば、冒頭の例文である「不吉な知らせ」は「悪い知らせ」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・内容はよう覚えてないらしいんやけど とにかく不吉やったらしくてな。
(出典:むぅ『「未来に向かって」』)
・じじつ車は、その不吉な場所には停車せずに、そのまま行ってしまった。
(出典:アレクサンドル・デュマ/江口清訳『三銃士(上)』)
・大きな不幸が今にも落ちかかって来るような、不吉な予想が私を囚えた。
(出典:豊島与志雄『未来の天才』)
・この二つだけで、この部屋になにか不吉な影を宿させるには十分であった。
(出典:アレクサンドル・デュマ/泉田武二訳『モンテ・クリスト伯』)
・そして私はこの不吉な家の中にただ一人とり残されたのである。
(出典:A・C・ドイル『新潮文庫 シャーロックホームズ全集 隠居絵具屋』)
・もしかすると非常な不吉なことが、起っていはしないかと思っていたのだ。
(出典:クリスティ/山崎昂一訳『ミス・マープルのご意見は?1』)
・悪い眼やその他の不吉な力から守るためにふつうお守りを身につけた。
(出典:水上茂樹『偉大な医師たち』)
・夜鴉の城とは名からして不吉であると、ウィリアムは時々考える事がある。
(出典:夏目漱石『幻影の盾』)