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アリアドネの糸とは?意味や使い方・例文をわかりやすく解説

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アリアドネの糸

「アリアドネの糸を辿って困難に打ち勝つ」などのように使う「」という言葉。

「アリアドネの糸」は、「アリアドネのいと」と読みます。

「アリアドネの糸」とは、どのような意味の言葉でしょうか?

この記事では「アリアドネの糸」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。

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アリアドネの糸の意味

「アリアドネの糸」には次の意味があります。

非常に難しい状況から抜け出す際に、その道しるべとなるもののたとえ。(出典:故事成語を知る辞典)

アポロドーロス「ギリシャ神話」に載っている伝説が元となる言葉で、困難に打ち勝つ道標になるようなものをたとえるときに用います。
アテナイの王子テセウスは、ミノタウロスという怪物を退治するため、通路が非常に複雑に入り組んでいる「迷宮(ラビリンス)」という建物に入ろうとしますが、迷ってしまいます。すると、アリアドネという少女が、通り道に沿って糸を張りながら奥へと進み、怪物を退治したらその糸をたどって戻ってくればいいと教えてくれ、テセウスは見事にミノタウロスを倒します。

小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。

使い方・例文

・いつになったら、人々は、アリアドネの糸をたどって、そのもとの入口に帰っていきはじめるのか。
(出典:中井正一『脱出と回帰』)

アリアドネの糸が切れてしまうときがある。
(出典:酒井健『バタイユ入門』)

・古来「アリアドネの糸」は、混乱・紛糾を解決する手びきの意に使われる。
(出典:オウィディウス/田中秀央,前田敬作訳『転身物語(上)』)

・ミノタウロスの迷宮を脱出したテセウスにも、アリアドネの糸の導きがあったのだ。
(出典:貴志祐介『新世界より』)

・たとい、競馬のファンでさえ、その悦楽の底には、かかる本質への回帰を、はるかなる意識の奥底にもっているのであるが、帰り道のアリアドネの糸を、ただ見失っているのである。
(出典:中井正一『脱出と回帰』)

・彼の作品には、ギリシャ神話にまつわる迷宮・ラビリントスの半人半牛のミノタウロスが象徴的に描かれており、アリアドネの糸が空間を走る。

・またリンネは体系化を植物学における「アリアドネの糸」に喩えた。植物についてのシノプシス化には体系が必要であった。

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