ちんちくりん
「彼はちんちくりんだ」などのように使う「ちんちくりん」という言葉。
「ちんちくりん」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「ちんちくりん」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
ちんちくりんの意味
「ちんちくりん」には次の二つの意味があります。
1 背が低いこと。また、そのさま。背の低い人をあざけっていう語。
2 背丈に比べて衣服が短すぎること。また、そのさま。つんつるてん。(出典:デジタル大辞泉)
それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。
ちんちくりんの意味①「背が低いこと。また、そのさま。背の低い人をあざけっていう語。」
ちんちくりんの一つ目の意味は「背が低いこと。また、そのさま。背の低い人をあざけっていう語。」です。
この場合の「ちんちくりん」は「身長が低いこと」を意味し、それをばかにしたニュアンスも含んだ表現です。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・このちんちくりんなチビロボは、この建物そのものを消滅させる能力を持っている。
(出典:神野オキナ『あそびにいくヨ!第2巻』)
・小動物にしか見えない、ただのちんちくりんです。
(出典:西野かつみ『かのこん 第8巻 ~コイビトたちのヒミツ~』)
・そして、あたしがこんなちんちくりんのちびだからっていうんで、 あなたは彼の気持ちまですっかり自分のものにしてしまったのね。
(出典:シェイクスピア/大山敏子訳『真夏の夜の夢』)
・おまけに彼は、背がちんちくりんで、もさっとしていた。
(出典:群ようこ『無印失恋物語』)
類語
・短躯(たんく)
意味:背の低いこと。短身。(出典:デジタル大辞泉)
・禿び(ちび)
意味:小さいもの。からだの小さい人。また、年の幼い人や子供を親しみをこめていう語。(出典:デジタル大辞泉)
・矮小(わいしょう)
意味:丈が低く形の小さいこと。転じて、こぢんまりしていること。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・ずんぐり
意味:太っていて背が低いさま。また、物が太くて短いさま。(出典:デジタル大辞泉)
ちんちくりんの意味②「背丈に比べて衣服が短すぎること。また、そのさま。つんつるてん。」
「ちんちくりん」の二つ目の意味は「背丈に比べて衣服が短すぎること。また、そのさま。つんつるてん。」です。
この場合の「ちんちくりん」は、「衣服の丈が体と比べて短い・小さいこと」を表します。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・おまけに着ている服といえばチンチクリンで、外套もかなり着古した感じ。
(出典:クイーン/田村隆一訳『Zの悲劇』)
・顔と首の細工がおわると、こんどはちんちくりんな、おかしな服を着始めた。
(出典:チェーホフ・アントン『カシタンカ』)
・代わりに私たちが終日まとったものは、事業服と名づけられたちんちくりんな平常衣だ。
(出典:島尾敏雄『魚雷艇学生』)
・その相間相間には、ちんちくりんな外套の羽根の下から手を出して、薄い鼻の下の髭を撫でた。
(出典:夏目漱石『明暗』)
類語
・つんつるてん
意味:衣服の丈が短くて、手足や膝ひざが現れていること。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・寸足らず(すんたらず)
意味:少し寸法が足りないこと。普通より寸法が短いこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・寸詰まり(すんづまり)
意味:長さが足りないこと。横の長さに比べて縦の長さが短いこと。また、そのものやそのようなさま。(出典:デジタル大辞泉)
・ショート
意味:物の長さ・距離・時間・期間などが短いこと。(出典:デジタル大辞泉)