精緻
「精緻な描写」などのように使う「精緻」という言葉。
「精緻」は、音読みで「せいち」と読みます。
「精緻」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「精緻」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
精緻の意味
「精緻」には次の意味があります。
・極めて詳しく細かいこと。たいへん綿密なこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
「精緻な描写」は「非常に事細かに描写されていること」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・彼らは素晴らしく精緻で高度に洗練された社会システムをもっています。
(出典:田口ランディ『ハーモニーの幸せ』)
・その描写の精緻なことといい、リアリズムの傑作の一つにも数えられる。
(出典:ユゴー/斎藤正直訳『レ・ミゼラブル(下)』)
・アトラスの完成したモデルは精緻なほど調和の取れた美しい世界だった。
(出典:池上永一『シャングリ・ラ 下』)
・最初に目に入った印象では、クリムトの精緻で華やかな筆致に似ていた。
(出典:二階堂黎人『奇跡島の不思議』)
・どんなに精緻に積み重ねたところで、それは議論のための議論でしかない。
(出典:佐藤賢一『王妃の離婚』)
類語
・緻密(ちみつ)
意味:こまかく、くわしいこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・精巧(せいこう)
意味: 仕組みが細かくよくできていること。 (出典:デジタル大辞泉)
・虱潰(しらみつぶし)
意味:物事をかたっぱしから残らず調べたり処理したりすること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・周到(しゅうとう)
意味:手落ちがなく、すべてに行き届いていること。(出典:デジタル大辞泉)
・丹念(たんねん)
意味:細かいところにまで注意を払うこと。(出典:デジタル大辞泉)