蠢く
「無数の芋虫が蠢く」などのように使う「蠢く」という言葉。
「蠢く」は、訓読みで「うごめく」と読みます。
「蠢く」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「蠢く」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
蠢くの意味
「蠢く」には次の意味があります。
・虫がはうように絶えずもぞもぞ動く。蠢動(しゅんどう)する。(出典:デジタル大辞泉)
絶えず小さく動き続ける様子です。虫や人間、風や空気などにも使います。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・外では濃い霧がまるで一つの生き物のように渦を巻きながら蠢いている。
(出典:千秋寺亰介『怨霊記 1 四国結界篇』)
・すぐ傍で蠢く虫たちも以前のように恐怖の対象にはならなくなった。
(出典:角田光代『ピンク・バス』)
・そこには多数の人間がいて、今なお蠢いていることだけは間違いない。
(出典:西風隆介『神の系譜Ⅲ 幽霊の国』)
・暗くてさだかには分らないが、三十人ばかりの頭数がそこに蠢いていた。
(出典:松本清張『無宿人別帳』)
・どでかいダブル・ベッドが半ばを占め、その上で黒い身体が蠢いていた。
(出典:菊地秀行『トレジャー・ハンター18 エイリアン黒死帝国 下』)
類語
・蠕動(ぜんどう)
意味:ミミズなどの虫が身をくねらせてうごめきながら進むこと。また一般に、うごめくこと。(出典:デジタル大辞泉)
・蠢動(しゅんどう)
意味:虫がうごめくこと。また、物がむくむくと動くこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・脈動(みゃくどう)
意味:表面には現れないが、脈が打つように絶えず力強く動いていること。また、その動き。(出典:デジタル大辞泉)
・もぞもぞ
意味:小さな虫などがはい回るさま、また、からだを小さな虫がはい回っているような感じ、むずむずするさまを表わす語。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・ぴくぴく
意味:こきざみに動くさま、特に体や体の一部などがひきつるように、ふるえ動くさまを表わす語。(出典:精選版 日本国語大辞典)