遡及
「遡及効果」などのように使う「遡及」という言葉。
「遡及」は、音読みで「そきゅう」と読みます。
「遡及」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「遡及」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
遡及の意味
「遡及」には次の意味があります。
・過去にさかのぼって影響・効力を及ぼすこと。(出典:デジタル大辞泉)
「遡」は「さかのぼる」、「及」は「およぼす」を意味します。
「遡及」は正式には「そきゅう」と読みますが、慣用読みでは「さっきゅう」と読みます。
どちらも誤読ではありません。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・遡及して調査しませんと、断定できないわけです。
(出典:高杉良『呪縛 金融腐蝕列島II(上)』)
・遡及して法を適用することはできません。
(出典:田中芳樹『銀河英雄伝説 6 飛翔編』)
・康臣は時を遡及したかったのではないか。
(出典:篠田節子『カノン』)
・事実経過を無限に遡及することはできないから、ここでは少くとも次の諸点を観察するにとどめよう。
(出典:五味川純平『御前会議』)
・どうも過去へさかのぼる遡及的効力を持っているらしい。
(出典:オーウェル/高畠文夫訳『カタロニア讃歌』)
類語
・遡る(さかのぼる)
意味:物事の過去や根本にたちかえる。(出典:デジタル大辞泉)
・遡上(そじょう)
意味:流れをさかのぼっていくこと。(出典:デジタル大辞泉)
・プレーバック
意味: 振り返ること。回顧すること。(出典:デジタル大辞泉)
・想起(そうき)
意味:以前にあったことなどをおもいおこすこと。(出典:デジタル大辞泉)
・思い起こす(おもいおこす)
意味:思い出す。想起する。(出典:デジタル大辞泉)