禁忌
「禁忌を破る」などのように使う「禁忌」という言葉。
「禁忌」は、音読みで「きんき」と読みます。
「禁忌」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「禁忌」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
禁忌の意味
「禁忌」には次の二つの意味があります。
1忌(い)み嫌って、慣習的に禁止したり避けたりすること。また、そのもの。
2人体に悪影響を及ぼす危険がある薬剤の配合や治療法を避けて行わないようにすること。(出典:デジタル大辞泉)
それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。
禁忌の意味①「忌(い)み嫌って、慣習的に禁止したり避けたりすること。また、そのもの。」
「禁忌」の一つ目の意味は「忌(い)み嫌って、慣習的に禁止したり避けたりすること。また、そのもの。」です。
明確な根拠はないものの、長期にわたる習慣で禁止にするといった意味を含んだ時に使われます。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・王子が都を追放されたのは、禁忌とされている魔法に手をだしたからだ。
(出典:橘香いくの『ブランデージの魔法の城2 魔王子さまと鏡の部屋の秘密』)
・創造の方はまだいいとして、設計の方はかなりの禁忌だったようだがな。
(出典:ろくごまるに『封仙娘娘追宝録09 刃を砕く復讐者(下)』)
・いわゆるブラックボックスについて語ることは最大の禁忌となっていた。
(出典:榊涼介『ガンパレード・マーチ 14 山口防衛戦3』)
・この土地で禁忌を犯した者からは、体の一部をいただくことにしている。
(出典:柴村仁『我が家のお稲荷さま第01巻』)
・これまで彼は、人間の生命を奪うことを禁忌とされていた。
(出典:白井英『妖魔夜行 月に濡れた刃』)
類語
・タブー
意味:社会や特定の集団の中で、法的に禁止されているわけではないが、それに言及したり、それを行なったりするのは良くない、そうすると悪い結果になると見なされていることがら。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・禁句(きんく)
意味:聞き手の感情を害したり刺激したりするのをはばかって避けるべき言葉や話。(出典:デジタル大辞泉)
・控える(ひかえる)
意味:自制や配慮をして、それをやめておく。見合わせる。(出典:デジタル大辞泉)
・忌まわしい(いまわしい)
意味:嫌な感じである。不愉快である。(出典:デジタル大辞泉)
禁忌の意味②「人体に悪影響を及ぼす危険がある薬剤の配合や治療法を避けて行わないようにすること。」
「禁忌」の二つ目の意味は「人体に悪影響を及ぼす危険がある薬剤の配合や治療法を避けて行わないようにすること。」です。
医療行為などで、その方法を使うことが禁止されているといった意味が含まれています。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・何んでも病気には食物の禁忌ほど大切な事はありません。
(出典:村井弦斎『食道楽』)
・関東辺では猪と生姜を食べ合せの禁忌だと申して大層嫌います。
(出典:村井弦斎『食道楽』)
・引き続き、薬品につけられているような禁忌の注意書もある。
(出典:田丸公美子『シモネッタのデカメロン イタリア的恋愛のススメ』)
類語
・禁止(きんし)
意味:(出典:)
・禁物(きんもつ)
意味: してはならない物事。また、しないほうがよい物事。(出典:デジタル大辞泉)
・禁じ手(きんじて)
意味:一般に、使ってはならないとされる手段・方法。禁手。(出典:デジタル大辞泉)
・禁制(きんせい)
意味:ある行為を禁じること。また、その法規。(出典:デジタル大辞泉)