冷血
「冷血な人間だと恐れられる」などのように使う「冷血」という言葉。
「冷血」は、音読みで「れいけつ」と読みます。
「冷血」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「冷血」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
冷血の意味
「冷血」には次の意味があります。
・人間らしい温情に欠けていること。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
無慈悲で血も涙もないような人間を表す言葉です。
爬虫類など、体温調節機能がなく外気温の影響で、通常、人間よりも体温が低いことを指すこともあります。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・どうやら耀弘と云う人は、冷血な商人にはなり切れぬ人物だったらしい。
(出典:京極夏彦『魍魎の匣』)
・冷血ぶりもここまでくればと仙七の人物を大いに認める者もあるほどだった。
(出典:坂口安吾『心霊殺人事件』)
・冷血と恐れられた鮫島が、いま自分をコントロールできなくなっている。
(出典:つかこうへい『愛人刑事』)
・彼が殺害者だとすれば、あれは危険で冷血な犯罪者にちがいない。
(出典:フーリック/大室幹雄訳『中国湖水殺人事件』)
・あれとて、全身、悪魔の冷血だけで満たされているわけではあるまい。
(出典:山田風太郎『修羅維新牢』)
・だが余程、冷血な男でないかぎり亭主というものはそういうものなのだ。
(出典:遠藤周作『ぐうたら愛情学』)
・そして、このおぞましい冷血の肉塊には、蛙それに似た頭がのびている。
(出典:R・E・ハワード『大帝王コナン』)
・スターリンは冷血で熱狂的なガウスゴフェルと共に一人の男を派遣した。
(出典:スミス・コードウェイナー『いえ、いえ、ラゴーフにはもう!』)