呆気に取られる
「呆気に取られた顔」などのように使う「呆気に取られる」という言葉。
「呆気に取られる」は、「あっけにとられる」と読みます。
「呆気に取られる」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「呆気に取られる」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
呆気に取られるの意味
「呆気に取られる」には次の意味があります。
・ 思いもかけないことに出合って驚きあきれる。また、どうしてよいかわからないでぼんやりする。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「呆気に取られる」を分かりやすくいうと、あまりに突然のことに驚き、ぼんやりとしてしまう状態のことです。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・彼の顔は陰になっていたが、完全に呆気に取られているようすであった。
(出典:クリスティ/松本恵子訳『危機のエンドハウス』)
・瞬間、周囲の男たちも腕を止め、呆気に取られたような顔で源内を見た。
(出典:垣根涼介『午前三時のルースター』)
・そのためびっくりするほど堂々と見えて、呆気にとられてしまったのだ。
(出典:エディングス『ベルガリアード物語1 予言の守護者』)
・四人は目の前の光景に呆気にとられて、それぞれに驚きの表情を浮かべた。
(出典:宮部みゆき『ブレイブ・ストーリー-上巻』)
・ベー!と舌を出して、呆気に取られている早川刑事へクルリと背を向けてきた。
(出典:冲方丁『マルドゥック・スクランブル The First Compression 圧縮』)
・「君にはここで死んでもらう」 今度は正実が呆気に取られる番だった。
(出典:赤川次郎『ひまつぶしの殺人』)
・いや、他の客も、呆気に取られた様子で、チラチラとこっちを見ていた。
(出典:赤川次郎『幽霊園遊会』)
・一瞬、誰もが呆気に取られて立っていたが、すぐワッと後を追いかけた。
(出典:赤川次郎『死体は眠らない』)