絵馬
「絵馬が奉納される」などのように使う「絵馬」という言葉。
「絵馬」は、音読みで「えま」と読みます。
「絵馬」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「絵馬」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
絵馬の意味
「絵馬」には次の意味があります。
・社寺や道祖神などの神格化された対象に,祈願や感謝の目的で納める絵。(出典:ブリタニカ国際大百科事典)
昔、生きた馬を神に奉納していた習慣が徐々に木馬、土馬、紙馬などで代用され、平安時代からは絵の馬を奉納したことが始まりです。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・人びとが願いを絵馬や額に託し、神仏に奉納する習慣は、古くからある。
(出典:冲方丁『天地明察』)
・半七はその店へはいって、要りもしない絵馬を一枚買った。
(出典:岡本綺堂『半七捕物帳』)
・何者が奉納したとも知れぬその二つの巨大な絵馬は、忽ち、江戸中の評判になった。
(出典:柴田錬三郎『(柴錬立川文庫4) 忍者からす』)
・献げられた絵馬を管理する神社の側としては、それ以上のことをいちいち教えられないという態度である。
(出典:冲方丁『天地明察』)
・子供の頃岩松は、どこの神社であったか、ある絵馬堂で、恐ろしい絵馬を見た。
(出典:三浦綾子『海嶺(上)』)
・だが、息を切らせて戻って来た長助は絵馬を持っていなかった。
(出典:平岩弓枝『御宿かわせみ 33 小判商人』)
・絵馬の裏には大助兄さんの名前が入っているから、間違える筈はありません。
(出典:横溝正史『金田一耕助全集 [金田一耕助ファイル2] 横溝正史 「本陣殺人事件」』)
・それらの背景は、あの絵馬札の絵の独特な画風に似ていたといえば、いちばんよくわかるであろうか
(出典:江戸川乱歩『江戸川乱歩全短編3 怪奇幻想』)